2013年ももうそろそろ終わろうとしていますが、今年を思い返すと、コンテンツと真剣に向き合った1年でした。SEOをガリガリやって、ペンギンの後始末をやっていた去年とは違い、今年はコンテンツの作成に莫大な時間を投下してきました。
良質なコンテンツってなんだろうなぁ。
良質なコンテンツってなんだろうなぁと思います。改めて。
この1年間で様々な「良質な記事の定義」もしくは、「良質な記事を書きましょう」という文章を見てきました。が、どれも自分の中で完全に納得するものはありませんでした。
これは書き手が間違っているというよりは、「目的が違う」ということなんだろうなと解釈しています。
ある人は「コンバージョンが高いコンテンツが良いコンテンツだ」と言い、ある人は「よく調査された詳細に掘り下げられた文章が良いコンテンツだ」と言う。どの発言もそれなりに納得できるものではあります。
また、感じ方・受け取り方の点でも、Aさんが良いと思うものと、Bさんが良いと思うものは違います。
例えば、僕は、健康・美容系の記事で何らかの主張をしているのを見ると、必ずその主張にいたった根拠・思考過程をじっくりと読みたいタイプなのですが、僕の知り合いの若い女性は、「長文を読むのは面倒、結論だけあればよい」と言っていました。
つまり、
「(誰にとっても)良質な記事なんてどこにも存在しない」
ということになると思うのですが、2013年は、クリスマスの大ボカンもあって、さらにその考えをより強くしました。あのコンテンツは結局「中身がないことが逆に評価された」という逆説的なものでしたので。型にとらわれてはいけないなと。
誰に向けて書くのか?
良質なコンテンツを作ろうという意識は、来年は完全に捨てさってしまおうと思っています。これはもちろん糞コンテンツを作るという意味ではなく、下記の3つの軸で考えていけば、それが(その人にとっての)良い記事になると考えるからです。
・そのコンテンツは何のために作るのか?(拡散?検索?)
・誰に向けて書くのか?(twitter?facebook?はてぶ?)
・そのコンテンツはサイトの中でどのような位置づけになるのか?
特に1番目と2番目の「何のために書くのか?」「誰に向けて書くのか?」というのは、サイトのブランディング・ソーシャルSEOを考える上でとても重要なことだと考えています。
一例を挙げると、確定申告の前に知っておきたい会社員でも税金が還付される9つの事例 の記事は、495はてブ、248ツイートで、僕ががんばって夜なべして書いたアフィリエイト未経験者が月5万稼いだ方法を5ステップで解説してみた(322はてブ、159ツイート)よりも結果的に拡散しているのですが、アフィリエイトの記事というのはtwitterでフォローしてくださっている方に向けて書いているので、広まらなくても問題ありません。上記2つのコンテンツは意図が全く異なります。
拡散する数だけで考えたら基本的に、間口を広くする(=色々な属性があてはまる話題を選ぶ)事が望ましいですが、色々な属性にあてはまる記事というのは、逆にエッジがたちにくいので拡散しにくいこともありますし、そもそもサイトコンテンツの目的はバズだけではありませんよね。
上記は、属性を「twitter」「はてブ」「facebook」で分断していますが、実際には、「美容に興味がある20代の女性」とか「ITに興味がある若者」とかテーマによって色々な属性で分断する必要があるかと思います。
そういう意味で、ソーシャルSEOの力は、どれだけ多くの属性の興味・関心・行動を理解し、その層にアプローチができるコンテンツを用意でき、またそこにリーチできる媒体・コネクションを持っているかということになりそうです。
これは口で言うと当たり前のことですから、何をいまさら的な話かもしれませんが、突き詰めていくと経験値が物を言う領域になると思うので、結局これを高い精度で実行できる人が、コンテンツ界隈では良い成果をおさめるのではないでしょうか。
では、そろそろ実家のうさちゃんが呼んでいるので、筆をおきます。
なお、本文中、「僕の知り合いの若い女性」という表記をしてさも若い女性の知り合いが複数いるような感じの見栄のはり方をしてしまったのですが、知り合いの若い女性=おかんでした。謹んでお詫び申しあげます。
それでは、来年もよろしくお願いしまーす!