アフィリエイト未経験者がSEOの知識がたいしてなくても月5万稼いだ方法(その1)の続きを書いていたのですが、具体的な手法を書く際に、知っておかないと説明できない前提条件がいくつかあり、間に記事を挟ませてもらいます。
ランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングサービスで外注のライターに記事を依頼しあがってきたものをみて「これ、なんか違う。薄い」という経験をした人は多いでしょう。もちろん私もあります。
この場合、もちろん修正してもらうか、自分で添削するのですが、その際に具体的に見ている4つのポイントを今回は紹介したいと思います。
自分の場合、「良質な記事」という非常に曖昧な評価を避けるために、文章のよしあしを下記の項目でだいたい点数付けしています。
・基礎文章力(50点)
・詳細さ(+20点)
・コピーライティング(+10点)
・見易さ(+10点)
・信憑性(+10点)
数字はまあ適当です(テーマによって比重も違うと思うので)
だいたいこれくらいの比重と評価で外注さんの文章を評価していると考えてください。
※ちなみに今回の記事で言う「質が高い」とは、検索ユーザーが抱えている問題をどれだけ解決できるのか?そしてサイトに価値を感じもらえるのか?という情報提供・ブランド形成の観点で満足度が高いことと定義させてください。成約のための要素は考えておりません。
※基礎文章力に関しては、表記・意味の誤用・接続詞の明らかな間違いなど「日本語になっていない」というレベルの話なので今回個別の解説は省略します。
1.詳細さ
記事の評価において一番高い評価点をつけているのが「詳細さ」です。
"どれだけ詳しく書けているか"ということです。
これはロングテールを拾うために必要な要素ですし、訪問者に「うっすい記事」と思われないためにもまず一番最初に見る部分です。
例えば、次のような記事をより詳細にするよう考えてみましょう。
・修正前
ニキビを防ぐためには、洗顔が大切です。洗顔は、1日に何回もせず、刺激の少ないものでやさしく洗いましょう。
・修正後
いくら皮脂が多いといっても、洗顔料を使った洗顔を1日に3回も4回も行う事は、肌を乾燥させ、余計に皮脂を増やしてしまうことがあるので推奨されません。
家庭用医学百貨メルクマニュアル(ざ瘡)の項目では、ニキビがある場合の洗顔方法について、下記のやり方が推奨されています。
「日に1~2回刺激の少ないせっけんを使って洗います。抗菌せっけんやスクラブ入りせっけん、アルコール綿の使用や、頻繁にごしごし洗うことはにきびに効果がないだけでなく、皮膚を刺激してしまいます。」
つまり、余計な成分の入っていない普通の石鹸で、やさし~く洗いましょう、ということです。
香料、着色料、酸化防止剤、合成界面活性剤などを使っていない安価な石鹸といえば、シャボン玉石鹸などが有名です。
洗顔石けんパウダータイプ 70gposted with amazlet at 13.10.05シャボン玉石けん (2013-02-11)
売り上げランキング: 28,884その他、美肌マニアさんでは、「合成界面活性剤フリー」「防腐剤フリー 」などの条件でソートをかけて、洗顔料を探すことができ便利です。
洗顔の際は、泡立てネットなどでキメの細かい泡を作り、ゴシゴシこすらない(指と顔を密着させない)で指の腹でやさしく洗いましょう。泡が残らないようにしっかりとすすぎます。
詳しく書いてある文章というのは、
・あいまいな表現が少なく数字で示されている
・問題に対して「具体的な」解決案が提示され、すぐに実行・検討できる
というものだと考えています。
この時に注意しなければいけないのは、
・記事が長くなりすぎて、当初の論点・構成がぶれまくる
・記事が単調になってユーザーが飽きてしまう
という部分です。論点がぶれてきてしまった場合は、書き直した方が早いと個人的には思います。
記事が単調になるのは、難しい話題ならばある程度しょうがないことだと思いますが、「コピーライティング」「見出し・イラストなどの見せ方」などの要素で多少は改善できることだと思っています。(これは後述します)
2.コピーライティング
コピーライティングという言葉は、情報商材の業界で用いられることが多く、かなりうさんくさい言葉になってしまいましたが、商品宣伝のための基本技術であり、通常のライティングに関しても使える部分が多々あります。
私の認識では、「その文章の魅力・価値を、読んでいる人にわかりやすく伝えることができる技術」だと思っています。
例えば、
「ニキビの原因と治療法」
と
「ほとんどの人が勘違いしているニキビの原因と具体的な治療方法」
という見出しだったら、次に続く文章の内容が全く同じであっても後者の方が記事を読みたくなると思います。(検索エンジンで言えばクリック率の差として出る)
文章で言えば、主にタイトル・大見出し・小見出しなどに該当する部分にコピーライティングの要素を取り入れることにより、より魅力的に内容を伝えることができるでしょう。
この時、非常に非常に重要な事があって、
内容がともなっていないのにコピーライティングだけ秀逸でも、ユーザーは肩透かしを食らうだけで、逆に信頼が下がります。
あくまで、その文章の価値・魅力をありのまま伝えるだけで、誇大に表現をするわけではないところが大切だと考えています。中身が伴っていて初めて効力を発揮するのがコピーライティングです。
余談ですが、見出しがうまいのは、言うまでもなく雑誌かと思います。内容も一般のWEBサイトより総じてレベルが高いので、アフィリエイターは参考にして良い媒体だと思います。
雑誌の中でもアフィリエイターに特に役立つと思っているものが、「日経トレンディ」と「モノクロ」です。
日経BP社 (2013-10-04)
昔から購読していますが、「ざっくりとしたトレンドを把握できる」「商品・サービスの比較コンテンツが豊富でセリングの部分でも参考になる」など学ぶ要素が多いです。
あとは、はてなブックマークのホットエントリは、タイトル・内容・構成・見せ方という点で参考になります。私は趣味なので毎日眺めておりますが、是非、閲覧を習慣にすると良いかと思います。
「心からうなづき、賛同するコピーには、「これはいいね、よく考え付いたね」と言いたくなる提案がある。では、そのつまみ出しはどこからくるのだろう。やはり、その人その人の、生きることに対する考え方や態度に左右されるのではないか。(仲畑貴志)」
という私の大好きなフレーズがあります。
確かに、反応が出るコピーには、いくつかの基本雛形のようなものはあると思いますが、「もっといい表現はないのか?」と毎回真剣に考えぬくことが、大事だと思うのですね。ですから、文章の作成がルーティンワークのようになってしまったら終わりだと思っています。
文章にはその人が今まで生きてきて蓄積してきたものが凝縮されると思っています。中身のない人間ではうすっぺらい(お下品な)コピーしか出てこないのではないでしょうか。
3.見易さ
詳細な記事を書いたときに、どうしても文章が長くなり、単調になってしまうという問題があります。
これを解決するひとつの方法は、図やグラフ・イラストなどデザインの要素でメリハリをつけるということです。
もうひとつは、見出しで区切って文章の構造を平易にしてあげること。(今回の記事も5つのポイントに区切っています)
また、例えば、基礎知識が単調になりそうだったらQ&A形式にするなど、見せ方を変えるだけで文章が読みやすくなる方法というのは存在します。
あとは、「余計なことをたらたら書かないで要点を簡潔に書く、長くなる場合は結論から」というのも、一見ユーザーがたくさん訪問する情報サイトでしたら大切でしょう(リピーターが多く訪問するブログなどのメディアはそうともいえないと思います)
ランサーズなどの外注が良くやることで、私が大嫌いなものに、文字数を稼ぎたいためか全く意味のないフレーズを冒頭にもってきたり、文章中で何度も同じことを言っているなどがあります。これはユーザーのストレスになるので、ばっさりカットします。
参考サイトとしてはやはり、nanapiさんなど非常に文が読みやすいと感じます。
見出しの大きさ・デザイン、余白の使い方、イラストの挿入、フォントサイズなどさすがHowtoサイトの大手だなぁと。あとNeverまとめも文章の質はともかくとして、本文は読みやすいなぁと感じます。
4.信憑性
周知の事実ではないものを断定的な表現で述べる時は、「データの参照元(文献・WEBサイト)」などを提示した方が好ましいですね。
参照元の提示は正しい情報をユーザーに提供するという意味でももちろん大切ですが、それを掲載しているだけで「しっかり調べている感」がサイトから出るので全体の信頼が上がると考えています。
参照元を提示する時ですが、一次情報に近いところから参照していくことが好ましいでしょう。(引用の引用だと情報が歪曲されていたり、都合のいい部分だけ抽出している可能性がある)
そう考えると、統計データは、公共性が高い機関からあたっていくことになると思いますが、実際に探してみると、公的機関が提供しているデーターは見つけにくいことが非常に多いです。調べにくいこともあるので、その時は、時間との兼ね合いを考えながら、雑誌や個人サイトなどの情報ソースも適宜併用して行く形で問題ないと思います。
こちらも例を出して考えてみましょう。
修正前
ニキビの原因として、食生活が挙げられます。チョコレート・ケーキ・饅頭などの甘いものはにきびの原因となるので控えましょう。また、過剰なストレスもニキビの原因となりますので、ストレスをためないように気をつけて生活をしましょう。
修正後
ニキビの原因として、よく食べ物が上げられますが、特定の食べ物がニキビを悪化させるという医学的なデータはありません。
例えばよく話題に上がる「チョコレートを食べたらニキビができるという説」もペンシルバニア大学の研究結果から無関係なことが証明されています。また、アメリカ食品医薬品局(FDA)もニキビと食事とを関係づける科学的根拠はないとの見解を示しています。
http://www.chocolate-cocoa.com/dictionary/word/faq.html#w1_1
そのほか、睡眠不足・喫煙などもニキビとの直接的な因果関係は解明されていません。
ただ、上記に挙げたものはにきびとの直接的な因果関係はないにせよ、健康を考えたら、規則正しい生活を心がけるべきでしょう。
・ストレス
ストレスがニキビを悪化させるということに対する医学的な裏づけはありませんでしたが、近年では、「ストレスは内分泌系を介して皮脂の分泌に影響すると考えられており、ニキビを悪化させる原因になりうる」という見解もあります。
The response of skin disease to stress: changes in the severity of acne vulgaris as affected by examination stress.(皮膚疾患のストレスに対する反応:試験の影響を受けた尋常性座瘡の重症度における変化)
スタンフォード大学医学部が実施した、試験中のストレスに対する尋常性座瘡(にきび)の変化の調査です。結論としては、睡眠時間、食事などを考慮しても、「座瘡の重症度の増大はストレスレベルの増大と有意に関連し」と結んでいます。
Study of psychological stress, sebum production and acne vulgaris in adolescents. S(若者における心因性ストレス、皮脂生産と尋常性ざ瘡の研究。)
こちらも中学生のストレスに対する、皮脂の増加とにきびの重症度の変化について調べたものです。 「ストレスレベルと丘疹膿ほう性アクネの重症度との間に統計的に有意な正の相関を認めた」というのは先ほどと同様です。しかし、「皮脂測定は、高ストレスと低ストレス条件の間で有意差は認められなかった」ということで、「心因性ストレスは、ざ瘡を悪化させる可能性があるが、ストレスとざ瘡悪化の間の認められる関連が、皮脂の生産の増加によるものであるかどうかは不明」と結んでいます。
上記の調査だとストレスはにきびの症状を悪化させる可能性があるが、現在の医学では、ストレスがどういうメカニズムでニキビを悪化させるかはわかっていないようです。 また「ストレスをなくす」ということは現代社会ではほぼ不可能なので、これに関しては「ニキビができた時に必要以上に思い悩まない」など、できる範囲で問題ないでしょう。
より信頼性を上げるために
参照元の提示をしても、その業界にいる人間・もしくは実際に体験をした人ではないと絶対にわからない事というのは存在します。(情報としては正しいことを言っているけれど、実態に則していない)
その際に行うこととして次の2点が考えられます。
・専門家から意見を聞く
・サイト上でユーザーからレビューや、意見を募る
その業界に元いた人、今いる人に取材をしたり、サイト内で複数のユーザーにアンケート・コメントなどをもらいブラッシュアップしていくと、コンテンツに厚みを持たせることが可能です。
最後に
私たちは、アフィリエイターであって国語の先生、編集者ではありませんので、正しい日本語や文法的な間違いを正確に修正することはできません。
そうではなくて情報サイトとして訪問者の期待に応えるという目的で考えた時、
「何をやるべきか」ということが自然と見えてくるのではないでしょうか。